
みなさん、こんにちは!突然ですが、こんなことを感じたことはありませんか?
「なんだか、お金持ちの人ってどんどん裕福になっていくな…」 「一生懸命働いているのに、なかなか資産が増えない…」
もしそう感じているなら、それは気のせいではないかもしれません。今回は、そんな現代社会の「格差」について、世界的に有名な経済学者トマ・ピケティ氏が提唱した、ちょっと難しいけど知っておくと役立つ「R>G」という理論を、分かりやすく解説していきます。
「R>G」って何?魔法の呪文?
トマ・ピケティ氏の著書『21世紀の資本』で有名になった「R>G」。一見、難しそうな記号ですが、実はとってもシンプルなんです。
- R(Return on Capital):資本収益率。ざっくり言うと、株や不動産など、「お金がお金を生む力」です。
- G(Growth):経済成長率。こちらは、私たちが働いて得るお給料など、「労働による収入の伸び」を表します。
ピケティ氏によると、歴史的に見て、R(資本の伸び)がG(経済の伸び)を常に上回る傾向にあるというのです。
資本は、年率約5%で増えていくのに対し、経済の成長はせいぜい1~2%程度。この「R>G」の法則が続くと、どうなるでしょうか?
働いて得る収入よりも、お金持ちが投資で得る収入の方が圧倒的に早く増えていきます。その結果、何もしなければ、お金持ちはどんどん裕福になり、私たちはなかなか追いつけず、格差は広がる一方…という、ちょっとショックな現実が浮かび上がります。
日本も例外じゃない!私たちの周りで起きていること
「でも、それは海外の話でしょ?」と思う方もいるかもしれません。しかし、残念ながら、この「R>G」の傾向は、私たちの住む日本でもはっきりと現れています。
最近のデータを見てみると、日本ではこの10年で、5億円以上の資産を持つ超富裕層の数がなんと2倍に増えているそうです。彼らはまさに「R」の恩恵を受けて、資産を大きく増やしているのです。
一方で、私たちの多くはどうでしょうか?日本の家庭の金融資産のほとんどは「貯金」が占めています。貯金は元本保証で安心ですが、金利はほとんど付きません。つまり、「R」の恩恵をほとんど受けられていない状態です。
なぜ私たちは貯金が好き?
なぜ日本人はこんなに貯金が好きなのでしょう?その背景には、ちょっと意外な日本の歴史が関係しています。
第二次世界大戦後、政府は復興のために「貯金」を国民に強く奨励しました。戦争で失った財産を自力で再建し、高度経済成長を支えるための重要な手段だったのです。
この名残が、私たちの中に「貯金こそが安全で良いもの」という価値観として、今も根付いているのかもしれません。しかし、低金利時代が長く続き、物価が上がり続けている現代では、貯金だけでは資産を増やすのが難しいのが現実です。
ピケティの解決策と、私たちができること
この格差を是正するために、ピケティ氏は、富裕層に高い税金をかけ、その税収を再分配する「世界的な累進資本課税」を提唱しています。しかし、これは国や政府レベルの大きな話。私たち個人がすぐにできることではありませんよね。
では、私たちはこの「R>G」の波にどう立ち向かえば良いのでしょうか?
動画の投稿者が提案しているのは、「R」の恩恵を受ける側に回ることです。
具体的には、「労働者」だけでなく、「投資家」や「個人事業主」といった、複数の顔を持つことを勧めています。お給料(G)だけで頑張るのではなく、投資(R)の力も借りて、資産を育てていくのです。
まずは何から始めればいい?
「でも、投資って難しそう…」と感じる方も多いでしょう。大丈夫です。何もいきなり大金をつぎ込む必要はありません。
まずは、NISAやiDeCoなど、国が用意してくれているお得な制度から始めてみるのがおすすめです。毎月少額からでも、コツコツと始めることができます。
そして、何より重要なのは、「入金力」を高めること。 いくら良い投資先を見つけても、元手となるお金がなければ始まりません。節約や副業、転職などで収入を増やすことも、立派な資産形成の第一歩なのです。
まとめ
- R>G:お金がお金を生む力(R)が、労働による収入の伸び(G)を上回ることで、格差が広がっていくという理論。
- 日本も例外ではなく、超富裕層の資産は増え続けている。
- 私たちは、過去の習慣にとらわれず、「R」の恩恵を受ける側に回ることが大切。
- そのためには、まず「入金力」を高め、少額からでも投資を始めてみましょう。
この「R>G」という考え方を知るだけでも、お金との向き合い方がきっと変わってくるはずです。少しずつでも行動して、私たち自身の未来をより豊かにしていきましょう!
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