「将来のために、ちゃんと貯金しなさい!」
これ、昔からよく言われてきた言葉ですよね。僕も社会人になってから、せっせと給料の一部を銀行口座に貯めてきました。「貯金さえしていれば、将来は安泰だ!」と、心のどこかで信じていたんです。
でも、いつも買っている商品が値上がりした時、ふと気づいてしまったんです。「あれ…?このままで、本当に大丈夫なのかな?」と。
今回は、そんな私がなぜ「貯金だけでは限界がある」と感じ、リスクがあると言われる「投資」、その中でも特に「インデックス投資」を始めたのか、その理由についてお話しさせてください。
「長生きリスク」と「お金の価値が減る」という現実
きっかけは、よく耳にする「人生100年時代」という言葉でした。100歳まで生きるのが当たり前になるかもしれない時代。それって、すごく喜ばしいことですよね。でも、同時にこうも思ったんです。「80歳、90歳、100歳…その時まで、今貯めているお金は果たして足りるんだろうか?」と。これが、いわゆる「長生きリスク」です。
さらに、追い打ちをかけるように気になったのが「インフレ」の問題です。
現金(日本円)って、銀行に預けているだけだと、額面は絶対に変わりませんよね。 100万円は1年後も100万円のままです。一見、とても安全に見えます。でも、世の中のモノやサービスの値段が上がったらどうでしょう?
例えば、昔は100円で買えたお菓子が、今では150円になっている。これは、お菓子の価値が上がったというより、100円というお金の価値が下がってしまったことを意味します。つまり、現金はすぐに値段が変動しない代わりに、インフレによって年々その価値が少しずつ目減りしていくんです。
日本でも本格的にインフレの時代に突入し、回転寿司でも一昔前の100円で食べれたのが今では120円が通常で180円も珍しくない(牛丼が200円台で食べれたのが懐かしい...)だから、待てば安くなる時代は終わり、欲しいものがあれば早めに買うのも検討する必要があるでしょう。
安全だと思っていた「貯金」という選択肢が、実は「何もしない」ことで、将来のお金の価値を減らしてしまうリスクを抱えている。リスクを取らないのも、結局はリスクになるんだと気づいた瞬間でした。
「老後2000万円問題」が教えてくれたこと
そんなモヤモヤを抱えていた時に、世間を騒がせたのが「老後2000万円問題」です。
「老後に夫婦2人でゆとりある生活を送るには、年金だけでは約2000万円不足する」という金融庁の報告書は、多くの人にとって衝撃的でした。もちろん、私もその一人です。
ただ、よくよく読んでみると平均値で計算しているので例えば1ヶ月あたり、食費が6.4万円(そんなに食べれるのか?)、通信費2.7万円(ぼったくりだろ!)、娯楽交際費7.9万円(毎月赤字なのに遊んでいるかい!)とツッコミどころ満載でした。逆に住居費1.3万円は持ち家を想定しているため安くなっています。
これだけ聞くと「メディアがお得意の不安煽りで視聴率を荒稼ぎしているから無視して大丈夫でしょ!」と思いたいのですがあらためて自分たちはいくら必要なのか不安に思いました。
しかも、現時点で2000万円必要ということはこれからもっと増える可能性がある。いや、増えると確信しています。
でも、この問題のおかげで、「将来のために、漠然とお金を貯める」のではなく、「老後のために2000万円を備える」という、具体的な目標がはっきりと見えたんです。そして、「今の貯金ペースじゃ、到底間に合わない!」という厳しい現実を突きつけられました。
ここから、私は本格的に「お金に働いてもらう」方法、つまり「投資」について真剣に考え始めました。
なぜ、数ある投資の中から「インデックス投資」を選んだのか
とはいえ、「投資」と聞くと「なんだか怖い」「毎日株価をチェックしないといけないんでしょ?」「専門知識がないと無理」なんてイメージがありませんか?私もそうでした。
そんな私がたどり着いたのが「インデックス投資」です。
インデックス投資をひとことで言うと、「特定の国や地域の経済全体に、まるごと投資する」という方法です。
例えば、有名な「S&P500」。これは、アメリカを代表する優良企業500社にまとめて投資するのと同じ効果が期待できる商品です。また、「全世界株式(オールカントリー)」なら、その名の通り、日本を含む世界中の企業の株を少しずつ買うことができます。
ここで言うインデックス投資は「S&P500」と「全世界株式(オールカントリー)」を差しこのどちらかを買えば間違いないです。ちなみに私は楽天プラスオールカントリーを購入しました。(手数料が最も安く投信残高でポイントが付与されるため)
もちろん、株式なので日々の値段は上がったり下がったり変動します。 でも、歴史を振り返ると、世界経済は短期的な浮き沈みを繰り返しながらも、15年、20年という長い目で見れば、右肩上がりに成長を続けてきました。
この「経済全体の成長に乗っかる」というのがインデックス投資の基本的な考え方です。個別企業の業績を細かく分析する必要もなく、一度設定してしまえば、あとは基本的にほったらかしでOK。私のような投資の初心者でも、無理なく始められるのが最大の魅力でした。

おわりに
インデックス投資を始めてみて、将来への漠然とした不安が「自分で未来をコントロールしている」という、少しの安心感に変わりました。もちろん、投資に絶対はありません。でも、何もしないで指をくわえてお金の価値が減っていくのを見ているより、ずっと心穏やかでいられます。
もし、かつての僕のように「貯金だけで本当に大丈夫かな?」と感じている方がいたら、ぜひ「インデックス投資」という選択肢を調べてみてください。未来の自分を助けるための、はじめの一歩になるかもしれませんよ。
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